〔第22問〕(配点:2)
次の【事例】について述べた後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。(解答欄は、[№36])【事例】司法警察員Xは、甲が自宅において覚醒剤を密売しているとの被疑事実により、捜索すべき場所を甲宅、差し押さえるべき物を覚醒剤、パソコン等とする捜索差押許可状(以下「本件許可状」という。)の発付を受けて、甲宅に赴いた。甲宅には、甲のみが在宅していたところ、Xは、甲に本件許可状を呈示した上で、甲宅に立ち入り、日没前から①甲を立会人として捜索を開始した。甲宅の捜索を実施中、甲と同居する母親Aが帰宅したため、②Xは、Aが許可なく甲宅へ立ち入ることを禁止した。Xは、甲が覚醒剤密売の顧客リストをパソコンに保存しているとの情報を基に捜索を進めていたところ、甲宅リビングルームのテーブルの上にパソコン1台を発見したことから、③同パソコンを差し押さえた。その後もXは、捜索の必要があると判断し、④本件許可状に「夜間でも執行することができる」旨の記載がなかったものの、日没後も捜索を継続した。その後、宅配便の配達員によって甲宛の小包が配達されたことから、甲は、甲宅内でこれを受領した。Xは、甲に対して開封を求めたが、甲がこれを拒否したため、⑤Xにおいて同小包を開封したところ、覚醒剤が発見されたことから、これを差し押さえた。【記述】
ア.下線部①につき、仮に甲宅に誰も在宅していなかった場合でも、甲宅の隣人を立会人として捜索することができる。
イ.下線部②につき、Aは甲宅の居住者であるため、Aが許可なく甲宅に立ち入るのを禁止することは違法である。
ウ.下線部③につき、当該パソコンに覚醒剤密売の顧客リストが記録されている蓋然性があり、その場で確認していたのではその情報を損壊される危険があると認められる場合は、内容を確認することなく当該パソコンを差し押さえることも許される。
エ.下線部④につき、本件許可状に「夜間でも執行することができる」旨の記載がないことから、日没後に捜索を継続することは違法である。
オ.下線部⑤につき、本件許可状の効力はその呈示後に甲宅に搬入された物品には及ばないため、当該小包を開封したことは違法である。