〔第16問〕(配点:3)
行政調査に関する次のアからエまでの各記述について、法令又は最高裁判所の判例に照らし、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は、アからエの順に[№31]から[№34])
ア.国税通則法第74条の2第1項に基づく質問検査は、諸般の具体的事情に鑑み、質問検査の客観的な必要性があると判断される場合に認められるものであって、この場合の質問検査の範囲、程度、時期、場所等法律上特段の定めのない実施の細目については、上記のような質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある職員の合理的な選択に委ねられている。[№31](参照条文)国税通則法(当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権)第74条の2 国税庁、国税局若しくは税務署(中略)又は税関の当該職員(中略)は、所得税、法人税、地方法人税又は消費税に関する調査について必要があるときは、次の各号に掲げる調査の区分に応じ、当該各号に定める者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件(中略)を検査し、又は当該物件(中略)の提示若しくは提出を求めることができる。一~四 (略)2~5 (略)
イ.国税通則法の定める税務調査は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないから、当該調査により取得収集される証拠資料が後に犯則事件の証拠として利用されることが想定されるときは、質問検査の権限を行使することは許されない。[№32]
ウ.警察官による交通違反の予防、検挙を目的として、警察法第2条及び警察官職務執行法第1条の趣旨を踏まえ強制力を伴わない任意手段により行われる自動車の検問は、自動車の運転者が合理的に必要な限度で行われる交通の取締りに協力すべきであることを考慮して許容されるものであるから、車両の外観、走行の態様等に異常が見られる場合でなければ許されない。[№33]
エ.国税通則法の定める犯則事件の調査手続は、実質的に捜査手続としての性質を有し、犯則嫌疑者の身体を捜索する場合には裁判官の発する許可状が必要となるが、犯則嫌疑者が置き去った物件を検査する場合には許可状を要しない。[№34]