〔第22問〕(配点:3)
次の【事例】に関し,甲の供述を記載した書面の証拠能力について述べた後記アからオまでの【記述】のうち,正しいものには1を,誤っているものには2を選びなさい。ただし,刑事訴訟法第326条の同意がなかったものとする。(解答欄は,アからオの順に[№28]から[№32])【事例】甲は,平成30年12月15日午後8時頃,H市I町2丁目先路上において,Vに対し,殺意をもって,携帯していた出刃包丁で,同人の胸部を突き刺すなどし,よって,その頃,同所において,同人を胸部刺切創による心臓損傷に基づく出血により失血死させて殺害したという殺人の事実により公訴を提起された。【記述】
ア.甲がVを殺害するに至った経緯を自ら書き記した書面は,甲の署名又は押印のあるものに限り,V殺害の経緯を立証するための証拠として用いることができる。[№28]
イ.取調べの際に,甲がVを殺害するに至った経緯についてした供述を録取した書面で,甲の署名又は押印のあるものは,その供述が検察官の面前でされたものであるときに限り,V殺害の経緯を立証するための証拠として用いることができる。[№29]
ウ.検察官による取調べの際に,甲が,Vを殺害したことを認めた供述を録取した書面で,甲の署名又は押印のあるものは,その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるときに限り,甲がVを殺害したことを立証するための証拠として用いることができる。[№30]
エ.検察官による取調べの際に,甲が,平成30年12月14日午後7時頃,Vの胸部刺切創の大きさと合致する出刃包丁を購入したことを認めた供述を録取した書面で,甲の署名又は押印のあるものは,その供述が任意にされたものでない疑いがないときに限り,甲がVを殺害するために出刃包丁を購入したことを立証するための証拠として用いることができる。[№31]
オ.検察官による取調べの際に,甲が,平成30年12月15日午後8時頃,隣のJ市にいたため,Vを殺害することは不可能であった旨を述べた供述を録取した書面で,甲の署名又は押印のあるものは,その供述が特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り,Vが殺害された当時,甲が犯行の場所にいなかったことを立証するための証拠として用いることができる。[№32]