解説

〔第7問〕(配点:2)

原因において自由な行為に関する各【見解】に従って各【事例】における甲の罪責を検討した場合、1から5までの各【記述】のうち、誤っているものはどれか。(解答欄は、[No.9])

【見 解】

A説:責任能力がある状態で行われた、責任無能力状態の自分を道具として利用しようとする原因行為を、構成要件該当行為と捉えるが、限定責任能力状態の自分については道具とは捉えない。B説:責任無能力状態あるいは限定責任能力状態で行われた結果行為を構成要件該当行為と捉えつつ、責任能力は意思決定時に存在すれば足りる。

【事 例】

Ⅰ.甲は、心神喪失状態の自分を道具として利用してXを殺害することを意図し、X宅に赴く前に多量に飲酒してX宅に赴き、心神喪失状態でXを殺害した。Ⅱ.甲は、Xを殺害することを意図し、心神耗弱状態に陥る可能性があることを認識しつつ、X宅に赴く前に多量に飲酒してX宅に赴き、心神耗弱状態でXを殺害した。Ⅲ.甲は、Xを殺害することを意図し、心神喪失状態に陥る可能性があることを認識しつつ、X宅に赴く前に多量に飲酒したが、酔いつぶれて眠ってしまい、X宅に赴くことができずXの殺害に及ばなかった。Ⅳ.甲は、酒に酔うと他人に危害を加えることがある性癖があることを自覚していたが、今回は酔わないだろうと軽信して飲酒したところ、心神喪失状態に陥った際にXと口論になり、Xに対する殺意が生じ、Xを殺害した。Ⅴ.甲は、酒に酔うと他人に危害を加えることがある性癖があることを自覚していたが、今回は酔わないだろうと軽信して飲酒したところ、心神耗弱状態に陥った際にXと口論になり、Xに対する殺意が生じ、Xを殺害した。

【記 述】

出典:法務省ウェブサイト(問題PDF)/法務省公表の問題を整形して収録しています。

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