〔第6問〕(配点:2)
憲法第31条ないし第38条に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は、[No.10])
ア.行政手続については、それが刑事手続ではないとの理由のみで、当然に憲法第31条による保障の枠外にあるとすることは相当ではなく、行政処分により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、行政処分により達成しようとする公益の内容、程度、緊急性等のいかんにかかわらず、行政処分の相手方に対して事前に告知、弁解、防御の機会を与える旨の規定がなければ同条の法意に反する。
イ.憲法第35条の下では、住居、書類及び所持品について、令状なく、侵入、捜索及び押収ができるのは、現行犯逮捕の場合及び緊急逮捕の場合に限られ、現に逮捕されていることを要するから、緊急逮捕に先立ち捜索及び押収を開始することが憲法上許容されることはない。
ウ.憲法第38条の不利益供述強要の禁止の保障は、刑事手続以外の手続にも及ぶところ、正規の手続を経ていない麻薬の取扱いに関する事実を帳簿に記入させることは、その違反行為の発覚の端緒となるものであるから、取締法規をもって、かかる事実を帳簿に記入すべき義務を課し、当該義務違反が罪を構成するとするのは同条に違反する。