〔第8問〕(配点:2)
詐害行為取消権に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[№8])
ア.詐害行為取消権を行使するためには、詐害行為時と詐害行為取消請求に係る訴訟の口頭弁論終結時のいずれにおいても債務者が無資力であることが必要である。
イ.無資力のAがBと離婚し、Aが負担すべき相当な慰謝料額が300万円であったにもかかわらず、慰謝料として700万円を支払うことを合意したときは、Aの債権者は、Aが負担すべき相当な慰謝料額を超える400万円の限度で、この合意について詐害行為取消権を行使することができる。
ウ.債権の譲渡行為自体が詐害行為を構成しないときは、当該債権譲渡についてされた譲渡通知のみを切り離し、同譲渡通知に対する詐害行為取消権を行使することはできない。
エ.債務者がその有する財産を相当な対価を取得して処分する行為をした場合において、その行為の当時、債務者が隠匿の意思を有し、受益者がそのことを知っていたときは、その行為がその対価を隠匿するおそれを現に生じさせるものでなくても、債権者は、当該行為について詐害行為取消請求をすることができる。
オ.詐害行為取消権は、訴訟において行使しなければならないが、訴えによる必要はなく、抗弁によって行使することもできる。