〔第20問〕(配点:2)
安全配慮義務に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№20])
ア.安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償を請求する訴訟においては,原告は,安全配慮義務の内容を特定し,義務違反に該当する事実を主張立証する責任を負う。
イ.雇用契約上の安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が債務不履行に基づく損害賠償を請求する場合には,遺族固有の慰謝料を請求することはできない。
ウ.元請企業は,下請企業に雇用されている労働者に対しても,特別な社会的接触の関係に入ったものとして,信義則上,安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務を負うことがある。
エ.安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は,損害発生の時から履行遅滞に陥る。
オ.国の公務員である運転者Aが公務遂行中に道路交通法上の通常の注意義務に違反して自動車事故を起こし,同乗していた国の公務員Bが負傷した場合,国は,Bに対し,安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務を負う。
№20