司法試験予備試験 / 刑法・刑事訴訟法(短答)
2022年(令和4年) 司法試験予備試験 刑法・刑事訴訟法(短答式) 第23問 解説
解説
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▸問題と選択肢
〔第23問〕(配点:3)
次のⅠ及びⅡの【見解】は、人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律第5条の推定規定の意味に関するものである。
【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[№29])
【見解】
Ⅰ.本条は、被告人が、公衆の生命又は身体の危険が、被告人の排出した物質によって生じたものでないことを立証できない場合には、裁判所が、その危険は、被告人の排出した物質によって生じたものと認定しなければならないことを定めたものである。
Ⅱ.本条は、被告人が、公衆の生命又は身体の危険が、被告人の排出した物質によって生じたものでないことを立証できない場合には、裁判所が、その危険は、被告人の排出した物質によって生じたものと認定することができることを定めたものである。
【記述】
ア.Ⅰの見解は、本条は、物質の排出と公衆の生命又は身体の危険の発生との因果関係につき、被告人に挙証責任を転換する規定であるとするものである。
イ.Ⅰの見解は、被告人は、自らが排出した物質によって公衆の生命又は身体の危険が生じたものではないことを、合理的な疑いを超える程度に立証しなければならないとするものである。
ウ.Ⅱの見解によれば、被告人が、自らが排出した物質によって公衆の生命又は身体の危険が生じたものではないことを立証できなかった場合に、その危険が被告人の排出した物質によって生じたものと認定するかどうかは、裁判所の裁量に委ねられることになる。
エ.Ⅱの見解に対しては、それによると、本条は「疑わしきは被告人の利益に」の原則に反することになるとする批判がある。
オ.Ⅱの見解は、本条は、被告人が、自らが排出した物質によって公衆の生命又は身体の危険が生じていないという立証ができないことを、一つの情況証拠とすることを認める規定であるとするものである。
(参照条文)人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律 第5条 工場又は事業場における事業活動に伴い、当該排出のみによつても公衆の生命又は身体に 危険が生じうる程度に人の健康を害する物質を排出した者がある場合において、その排出により そのような危険が生じうる地域内に同種の物質による公衆の生命又は身体の危険が生じていると きは、その危険は、その者の排出した物質によつて生じたものと推定する。
- 1.ア ウ
- 2.ア オ
- 3.イ ウ
- 4.イ エ
- 5.エ オ
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出典:法務省ウェブサイト(問題PDF)/法務省公表の問題を整形して収録しています。