〔第10問〕(配点:3)
裁判を受ける権利に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[No.18]から[No.20])
ア.大日本帝国憲法で「法律ニ定メタル裁判官ノ裁判」を受ける権利が保障されていたのに対し,日本国憲法第32条が保障するのは「裁判所において裁判を受ける権利」であることを踏まえれば,憲法上国民の司法参加がおよそ禁じられていると解すべき理由はない。[No.18]
イ.性質上純然たる訴訟事件の裁判が,憲法第82条が定める例外に当たらないにもかかわらず,公開の法廷における対審及び判決によらず非公開でなされた場合には,裁判の公開を定めた憲法第82条に違反するが,裁判を受ける権利を保障する憲法第32条に違反することはない。[No.19]
ウ.憲法第32条は,訴訟の当事者が訴訟の目的である権利関係について裁判所の判断を求める法律上の利益を有することを前提として,そのような訴訟について本案の裁判を受ける権利を保障したものであって,その利益の有無にかかわらず常に本案につき裁判を受ける権利を保障したものではない。[No.20]
No.18
No.19
No.20