〔第24問〕(配点:2)

AとBは,平成31年4月1日,A所有の中古自転車(以下「甲」という。)を,同月10日引渡し,同月20日代金支払の約定でBに売却する旨の売買契約を締結した。この事例に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№24])

ア.甲は,平成31年4月8日,Bの責めに帰すべき事由により滅失した。この場合において,AがBに対して同月20日に代金の支払を請求したときは,Bは,この請求を拒むことができない。

イ.Aは,Bに対し,平成31年4月10日,甲を引き渡したが,甲には売買契約の締結前から隠れた瑕疵があった。この場合において,その瑕疵の存在により契約をした目的を達することができないときは,Bは,売買契約を解除することができる。

ウ.Aは,Bに対し,平成31年4月10日,甲を引き渡したが,Bは,同月20日を経過しても代金を支払わず,同月21日,事情を知らないCに甲を売却し,引き渡した。この場合において,Aが相当の期間を定めて催告してもBが代金を支払わないときは,Aは,Bとの間の売買契約を解除し,Cに対し,甲の返還を求めることができる。

エ.AがBに約定どおり甲を引き渡さなかったことから,Bは,Aに対し,平成31年4月21日,代金につき弁済の提供をしないまま,甲の引渡しを求めた。この場合,Aは,Bに対し,同時履行の抗弁権を主張して,Bからの引渡請求を拒むことができる。

オ.Aは,Bに対し,平成31年4月25日,甲を引き渡したが,Bは,Aに対し,その後も代金を支払っていない。この場合,Aは,Bに対し,甲の代金及び同月21日からの利息の支払を求めることができる。

№24