〔第24問〕(配点:2)

使用貸借に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№24])

ア.建物の使用貸借において,目的建物に瑕疵があり,貸主がそれを知らなかったことについて過失がある場合には,貸主は担保責任を負う。

イ.Aの共同相続人の一人であるBが相続開始前からAの許諾を得て遺産である建物においてAと同居していた場合,BはAの死亡時から遺産分割により当該建物の所有関係が最終的に確定するまでの間であっても,当該建物を無償で使用することができない。

ウ.建物所有者AとBの間で,Aの海外赴任中に限り無償でその所有建物をBが借り受ける旨の合意をしたが,その引渡し前に,Aが第三者Cと賃貸借契約を締結して当該建物を引き渡した場合,BはAに対して,使用貸借契約に基づく債務の不履行による損害賠償請求をすることができない。

エ.借主が有益費を支出した場合において,その価格の増加が現存するときは,貸主は,その選択に従い,借主が支出した金額又は増価額のいずれかを償還すれば足りる。

オ.借主が貸主に無断で第三者に借用物を引き渡して使用させたときは,貸主は,借主に対して,催告をしなければ,契約を解除することができない。

№24