〔第6問〕(配点:2)

消滅時効の中断に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№6])

ア.判決により確定した不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効期間は10年である。

イ.訴訟上相殺の主張がされ,受働債権につき債務の承認がされたものと認められる場合において,その後相殺の主張が撤回されたときは,承認による時効中断の効力は失われる。

ウ.一個の債権の数量的な一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えの提起があった場合,裁判上の請求による時効中断の効力は,その一部の範囲においてのみ生じ,残部に及ばない。

エ.不動産の仮差押えによる時効中断の効力は,仮差押えの被保全債権について本案の勝訴判決が確定した時に消滅する。

オ.目的物の引渡請求訴訟において留置権の抗弁を主張したときは,その被担保債権について裁判上の請求による時効中断の効力を生ずる。

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