最高裁判所大法廷
受領拒絶意思が明確な場合の口頭の提供不要
最大判 昭和32年6月5日 ・ 民集11巻6号915頁
- 裁判年月日
- 1957-06-05
- 出典
- 民集11巻6号915頁
事案の概要
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賃借人に債務不履行がないにもかかわらず、 賃貸人が債務不履行を理由とする賃貸借契約の解除を主張して賃料の受領を拒絶していた事案。 最高裁大法廷は、 賃貸人があらかじめ受領を拒絶し、 かつその意思が明確な場合には、 賃借人は 口頭の提供 (民法 493 条但書) すら不要 で履行遅滞の責任を負わないと判示した。 民法 493 条本文は「弁済の提供は、 債務の本旨に従って現実にしなければならない」 と定めつつ、但書で「ただし、 債権者があらかじめその受領を拒み、 又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、 弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる」 と定めるが、 本判例は同条但書の口頭の提供すら不要となる場合 (受領拒絶意思が明確な場合) があることを明確化した点に意義がある。 司法試験・予備試験で「弁済の提供 + 受領拒絶」 論点のリーディングケースとして頻繁に引用される。