最高裁判所第一小法廷

海中取り落とし物件所持事件

最決 昭和32年1月24日 ・ 刑集11巻1号270頁

落下場所指示・引揚げ依頼と刑法上の占有

裁判年月日
1957-01-24
事件番号
昭和30(あ)4090
出典
刑集11巻1号270頁

事案の概要

AI 要約

この概要は AI が生成した事案の把握用ノートです。法的解釈や判旨の要約ではありません。 判旨・理由付けは必ず判決全文を確認してください。

被害者が海中に取り落とした物件について、 落主の意に基づきこれを引揚げようとする者が落下場所の大体の位置を指示し、 その引揚げを他人に依頼した結果、依頼を受けた者が当該物件を付近で発見した事案。 窃盗罪 (刑法 235 条) と遺失物等横領罪 (刑法 254 条) の区別をめぐり、 海中に取り落とした物件に対し依頼者の刑法上の占有 (所持) が及んでいるかが争われた。 最高裁第一小法廷は、落下場所の大体の位置を指示し引揚げを依頼した場合、 依頼者は発見の事実を知らなくても当該物件に対し管理支配意思と支配可能な状態を有し、 所持すなわち事実上の支配管理を有すると解すべきと判示した。 海中に取り落とした物件になお所持 (刑法上の占有) が認められる一事例を示し、 占有離脱物 (遺失物) と窃盗罪における占有の限界を画した判例。

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