最高裁判所第三小法廷

南九州税理士会事件

最判 平成8年3月19日 ・ 民集50巻3号615頁

強制加入団体 + 政治献金目的の範囲外 + 八幡製鉄区別

裁判年月日
1996-03-19
事件番号
平成4年(オ)第1796号
出典
民集50巻3号615頁

事案の概要

AI 要約

この概要は AI が生成した事案の把握用ノートです。法的解釈や判旨の要約ではありません。 判旨・理由付けは必ず判決全文を確認してください。

南九州税理士会 (強制加入団体) が、 税理士法の改正運動の資金として政治団体 (税理士政治連盟) に対して金員を寄付するために会員から特別会費を徴収する旨の総会決議を行ったところ、 これに反対する会員が当該決議が会員の思想信条の自由を侵害し税理士会の目的の範囲外の行為に当たるとして、 会費未納を理由とする選挙権被選挙権停止処分の無効確認等を求めた事案。 最高裁第三小法廷は、 (1) 税理士会は法人として法及び会則所定の方式による多数決原理により決定された団体の意思に基づいて活動するが、 法が税理士会を 強制加入の法人としている以上、 構成員である会員には 様々の思想・信条及び主義・主張を有する者が存在することが当然に予定されている、 (2) 政党など政治団体に対して金員の寄付をするかどうかは、 選挙における投票の自由と表裏を成すもの として、 会員各人が市民としての個人的な政治的思想、 見解、 判断等に基づいて自主的に決定すべき事柄、 (3) 税理士会が政党など政治団体に対して金員の寄付をすることは、 税理士に係る法令の制定改廃に関する要求を実現するためであっても、 税理士会の目的の範囲外の行為 といわざるを得ず、 寄付資金徴収を内容とする本件決議は無効、 と判示。 八幡製鉄政治献金事件 (最大判昭45.6.24) が会社の政治献金を目的の範囲内としたのに対し、 強制加入団体である税理士会はこれと法的性格を異にする法人として明示的に区別している。 司法試験・予備試験で「強制加入団体 + 思想信条の自由 + 政治献金目的範囲外」 論点のリーディングケース (群馬司法書士会事件〔最判平14.4.25〕 との対比でも頻出)。

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