最高裁判所大法廷
GPS 捜査事件
最大判 平成29年3月15日 ・ 刑集71巻3号13頁
35 条 + 私的領域への侵入 + 強制処分 + 令状主義
- 裁判年月日
- 2017-03-15
- 事件番号
- 平成28年(あ)第442号
- 出典
- 刑集71巻3号13頁
事案の概要
AI 要約この概要は AI が生成した事案の把握用ノートです。法的解釈や判旨の要約ではありません。 判旨・理由付けは必ず判決全文を確認してください。
窃盗・建造物侵入・傷害等の被告事件で、 捜査官が令状なく被疑者車両等に GPS 端末を秘密裏に取り付け、 約 6 か月半にわたり位置情報を継続的に取得する捜査 (GPS 捜査) を実施した。 同捜査で得られた証拠の証拠能力 + GPS 捜査が憲法 35 条 (令状主義) との関係でいかなる規律を受けるかが争点となった事案。 最高裁大法廷は、 (1) 憲法 35 条は『住居、 書類及び所持品について、 侵入、 捜索及び押収を受けることのない権利』 を規定するところ、 この規定の保障対象には、住居、 書類及び所持品に限られず、 これらに準ずる私的領域に侵入されることのない権利が含まれる、 (2) GPS 捜査は、 個人の行動を継続的・網羅的に把握するもので、 個人のプライバシーが強く保護されるべき場所の状況を含めて把握することができることから、 個人の私的領域に侵入する捜査手法であり、 個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして、 刑事訴訟法上、特別の根拠規定がなければ許容されない強制処分 に当たる、 (3) 強制処分として許容されるためには 検証許可状によることは想定し難く、 立法措置 (新たな令状) によって対応すべき であり、 GPS 捜査を行う場合は現行刑事訴訟法上の令状によっても 重大な疑義 が残る、 (4) 本件 GPS 捜査は強制処分にあたるが令状なく行われたから違法、 と判示。 司法試験・予備試験で「35 条 + 私的領域 + 強制処分性 + 令状主義」 論点のリーディングケース。