最高裁判所第二小法廷
明示的一部請求棄却後の残部請求 信義則違反事件
最二小判 平成10年6月12日 ・ 民集52巻4号1147頁
- 裁判年月日
- 1998-06-12
- 事件番号
- 平成9(オ)849
- 出典
- 民集52巻4号1147頁
事案の概要
AI 要約この概要は AI が生成した事案の把握用ノートです。法的解釈や判旨の要約ではありません。 判旨・理由付けは必ず判決全文を確認してください。
原告が一個の金銭債権の数量的な一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えを提起し (前訴)、 その一部請求を棄却する判決が確定した後、 原告が残部について改めて訴えを提起した (後訴) 事案。 最高裁第二小法廷は、 金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した原告が残部請求の訴えを提起することは、 特段の事情がない限り信義則に反して許されないと判示した。 数量的一部請求を全部または一部棄却する旨の判決は、 債権の全部について審理した上でなお残部として請求し得る部分が存在しないとの判断を示すものであるから、 その後の残部請求は実質的に前訴で認められなかった請求・主張を蒸し返すものにほかならない、 という理由によるものである。 前訴の訴訟物 (= 明示された一部) についての既判力の範囲 (民訴法 114 条 1 項) はあくまで一部にとどまるため、 本判決は既判力の外側にある残部請求を信義則 (民法 1 条 2 項) によって規律するという枠組みを示した点に特色がある。