〔第19問〕(配点:2)

次の【見解】に従って後記の【事例】及び各【記述】を検討した場合,【事例】よりも逮捕監禁行為と死亡との間の因果関係を肯定する判断に結び付きやすいものは,後記1から5までの各【記述】のうちどれか。(解答欄は,[№31])

【見解】

因果関係の存否は,行為の危険性が結果に現実化したものと評価できるかどうかで判断すべきであり,その評価に当たっては,介在事情の異常性と結果への寄与度を考慮すべきである。

【事例】

Aは,普通乗用自動車(以下「A車」という。)後部のトランク内にVを押し込み,トランクカバーを閉めて脱出不能にしA車を発進走行させた後,市街地の路上で停車させた。A車の停車場所は,片側1車線のほぼ直線の道路上であった。A車が停車して数分後,後方からXが運転する普通乗用自動車(以下「X車」という。)が走行してきたが,Xは前方不注視(脇見運転)のため,A車の後部に真後ろからX車を追突させた。これによって同トランク内に閉じ込められていたVは傷害を負い,救助が得られないまま同傷害により死亡した。

【記述】

№31