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司法試験 / 刑法

2022年 司法試験 刑法 第11問 解説

  • 共犯
  • 判例

解説

AI 生成

この解説は AI が生成したものです。誤りが含まれる可能性があるため、条文・判例などの一次資料を必ず確認のうえ、最終的な判断はご自身で行ってください。

問題と選択肢

〔第11問〕(配点:2)

共犯に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものはどれか。(解答欄は、[No.18])

  1. 1.刑法第60条における「実行」とは、基本的構成要件の実現に向けた行為に限定され、予備行為はこれに含まれないから、予備罪の共同正犯は成立しない。
  2. 2.実行共同正犯の成立に必要な各関与者間の意思連絡は、明示的なものだけではなく黙示的なものも含むが、共謀共同正犯においては、明示的な意思連絡が必要であり、黙示的な意思連絡では足りない。
  3. 3.ある犯罪が成立するについて当然予想され、その成立のために欠くことができない関与行為について、これを正犯として処罰する規定がない場合であっても、関与を受けた側の可罰的な行為の教唆又は幇助として処罰されることは当然である。
  4. 4.既に特定の犯罪の実行を確定的に決意している者に対してその実行を勧め、これによってその者の決意が強固になった場合、幇助犯は成立し得るが、教唆犯は成立しない。正解
  5. 5.犯行に必要な用具を第三者を介して正犯に提供した場合、正犯の犯行を間接的に幇助したことになるが、間接教唆と異なり、間接幇助を処罰する明文の規定が存在しないため、幇助犯は成立しない。

正解: 4

共犯総論 (刑法 60 条刑法 62 条) の基礎概念を、判例の立場で確認する設問。

  1. 誤り。判例上、刑法 60 条の「実行」を基本的構成要件の実現に限定する立場は採用されておらず、予備罪についても共同正犯の成立が認められている。よって「予備罪の共同正犯は成立しない」と断ずる本記述は判例に反する。

  2. 誤り。実行共同正犯における意思連絡が明示・黙示いずれでも足りるという点は前段のとおりだが、共謀共同正犯における共謀も明示の連絡に限られず、黙示の意思連絡で足りる と解されている (練馬事件等の整理)。「共謀共同正犯では明示的な意思連絡が必要」とする後段が誤り。

  3. 誤り。必要的共犯 (とくに対向犯) のうち、関与者の一方を 正犯として処罰する規定が置かれていない場合、立法者は当該関与者を不可罰として扱う趣旨と解されるのが通説的整理であり、その関与行為を相手方の犯罪の教唆・幇助として処罰することは原則として認められない。「処罰されることは当然」との断定は誤り。

  4. 正しい。刑法 61 条 1 項の教唆犯は「他人を教唆して犯罪を実行させた者」、すなわち 他人に犯意を生じさせる ことを本質とする。既に犯行を確定的に決意している者に対する勧奨は新たに犯意を生じさせる関係に立たないため 教唆犯は成立しない。もっとも、決意を強固ならしめる行為は心理的従犯として刑法 62 条 1 項の幇助犯に当たり得る。

  5. 誤り。間接教唆は刑法 61 条 2 項で処罰規定が置かれている一方、間接幇助に対応する明文規定は確かに存在しない。しかし判例上、第三者を介して正犯を幇助した者も 刑法 62 条 1 項の「正犯を幇助した者」に含まれる と解され、間接幇助も従犯として処罰される。「明文の規定が存在しないため幇助犯は成立しない」は誤り。

よって正解は 4。

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