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司法試験 / 刑法

2022年 司法試験 刑法 第4問 解説

  • 業務妨害罪
  • 判例

解説

AI 生成

この解説は AI が生成したものです。誤りが含まれる可能性があるため、条文・判例などの一次資料を必ず確認のうえ、最終的な判断はご自身で行ってください。

問題と選択肢

〔第4問〕(配点:3)

信用及び業務に対する罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものを2個選びなさい。(解答欄は、[No.9]、[No.10]順不同)

  1. 1.人の業務に使用する電子計算機に対して不正な指令を入力した場合、その指令の内容が人の業務を妨害するおそれのあるものであれば、当該電子計算機の動作に影響を及ぼしていなくても、電子計算機損壊等業務妨害罪の既遂犯が成立し得る。
  2. 2.威力業務妨害罪における「威力」は、客観的にみて被害者の自由意思を制圧するに足りる勢力であればよく、現実に被害者が自由意思を制圧されたことを要しない。正解
  3. 3.偽計業務妨害罪における「偽計」とは、人を欺罔し、あるいは人の錯誤又は不知を利用することをいい、電話料金の支払を免れるための機器を電話回線に取り付けて課金装置の作動を不能にする行為は、これに該当しない。
  4. 4.信用毀損罪は、経済的な側面における人の社会的な評価を保護するものであり、同罪における「信用」には、人の支払能力又は支払意思に対する社会的な信頼だけでなく、販売される商品の品質に対する社会的な信頼も含まれる。正解
  5. 5.威力業務妨害罪における「威力」は、被害者の面前で行使される必要があるので、被害者が執務のために日頃使っている机の引き出しに猫の死骸をひそかに入れた場合、後に被害者がこれを発見するに至ったとしても、威力業務妨害罪は成立しない。

正解: 2 と 4

業務妨害罪 (信用毀損罪・偽計業務妨害罪・威力業務妨害罪・電子計算機損壊等業務妨害罪) の構成要件と判例の射程を問う設問。

  1. 誤り。電子計算機損壊等業務妨害罪 (刑法 234 条の 2) は「電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者」を処罰する。すなわち実行行為として 電子計算機の動作への影響 を要件としており、「動作に影響を及ぼしていなくても」既遂成立し得るとする本記述は構成要件該当性のレベルで誤り。不正な指令の入力にとどまり動作に何ら影響していない段階では、既遂はもとより本罪の実行行為要件が欠ける。

  2. 正しい。判例上、威力業務妨害罪 (刑法 234 条) における「威力」は 客観的にみて被害者の自由意思を制圧するに足りる勢力 であれば足り、現実に被害者が制圧されたことは要しない (客観説)。被害者の主観的反応に左右されないため、結果として平静を保てた場合でも成立を妨げない。

  3. 誤り。最決昭59.4.27(マジックホン事件) は、電話料金の支払を免れる目的でいわゆるマジックホンを電話回線に取り付け、課金装置の作動を不能にした行為について 偽計業務妨害罪 (刑法 233 条) の成立を認めた。本記述は判例と正面から矛盾する。

  4. 正しい。最判平15.3.11 は、信用毀損罪 (刑法 233 条) の「信用」につき、従来の支払能力・支払意思に対する社会的信頼に加え、販売される商品の品質に対する社会的信頼も含まれる とした。経済的側面における人の社会的評価を保護する罪であるとの理解と整合する。

  5. 誤り。威力業務妨害罪の「威力」は被害者の自由意思を制圧するに足りる勢力であれば足り、被害者の面前で行使されることは要件でない。被害者が日常使用する机の引き出しに猫の死骸をひそかに入れておき、後にこれを発見させる行為についても、判例は威力業務妨害罪の成立を認めていると整理されている 1。「面前で行使される必要があるので…成立しない」とする本記述は誤り。

よって正しいのは 2 と 4。

Footnotes

  1. ネクスパート法律事務所「威力業務妨害罪とは?適用される典型例、判例等をご紹介」 https://nexpert-law.com/keiji/iryokugyomubogaizai/

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