司法試験予備試験 / 刑法・刑事訴訟法(短答)
2023年 司法試験予備試験 刑法・刑事訴訟法(短答式) 第20問 解説
- 公判手続
- 判例
解説
AI 生成この解説は AI が生成したものです。誤りが含まれる可能性があるため、条文・判例などの一次資料を必ず確認のうえ、最終的な判断はご自身で行ってください。
▸問題と選択肢
〔第20問〕(配点:3)
公判手続に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものには1を、誤っているものには2を選びなさい。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。(解答欄は、アからオの順に[№30]から[№34])
ア.検察官は、刑事事件の通常の第一審公判手続における冒頭手続において、冒頭陳述を行う。[№30]
イ.裁判長は、刑事事件の通常の第一審公判手続における冒頭手続において、検察官の起訴状の朗読に先立ち、人定質問を行う。[№31]
ウ.必要的弁護事件において、裁判所が弁護人出頭確保のための方策を尽くしたにもかかわらず、被告人が、弁護人の公判期日への出頭を妨げるなど、弁護人が在廷しての公判審理ができない状態を生じさせ、かつ、その事態を解消することが極めて困難な場合には、公判期日に弁護人が出頭しなくとも、開廷することができる。[№32]
エ.検察官は、証拠調べが終わった後の事実及び法律の適用についての意見の陳述において、量刑についての意見を述べることはできるが、無罪である旨の意見を述べることはできない。[№33]
オ.被告人又は弁護人は、公判前整理手続に付されていない事件について、証拠により証明すべき事実があるときは、裁判所の許可がなくとも、検察官が冒頭陳述をした後、冒頭陳述をすることができる。[№34]
- 1
- 2正解
- 1正解
- 2
- 1正解
- 2
- 1
- 2正解
- 1
- 2正解
正解: ア=2 / イ=1 / ウ=1 / エ=2 / オ=2
公判手続のうち冒頭手続の構成、必要的弁護事件における弁護人不在開廷の例外、論告の対象範囲、被告人・弁護人の冒頭陳述に関する設問。
ア. 誤り。検察官の冒頭陳述は刑訴法 296 条により 証拠調べのはじめ に行われる手続であり、冒頭手続の構成要素ではない。冒頭手続は人定質問・起訴状朗読・黙秘権告知・被告人弁護人の陳述機会から成る (刑訴法 291 条 1 項・4 項・5 項、刑訴規則 196 条)。
イ. 正しい。冒頭手続は、裁判長による人定質問 (刑訴規則 196 条) を最初に行い、続いて検察官が起訴状を朗読する (刑訴法 291 条 1 項)。人定質問は起訴状朗読に先立つ。
ウ. 正しい。刑訴法 289 条 1 項の必要的弁護制度のもとでも、被告人自身が弁護人不出頭の事態を妨害的に作出し、裁判所が出頭確保のための方策を尽くしたうえでなおその解消が極めて困難な場合には、弁護人不在のまま開廷することが 判例実務上許容される とされる。被告人の訴訟妨害により必要的弁護制度を空洞化させない趣旨に基づく例外である。
エ. 誤り。検察官の論告は「事実及び法律の適用について」意見を陳述するものであり (刑訴法 293 条 1 項)、対象事項に法令上の限定はない。検察官は公益の代表者として客観義務を負うため、立証の結果有罪の心証が得られなかったと判断したときは 無罪である旨の意見を陳述することも可能 である。本肢の限定は誤り。
オ. 誤り。公判前整理手続に付されていない事件でも、被告人・弁護人は 裁判所の許可を受けて 冒頭陳述をすることができるにとどまる (刑訴規則 198 条)。「裁判所の許可がなくとも」できるとする部分が誤り。なお公判前整理手続に付された事件については刑訴法 316 条の 30 により被告人・弁護人の冒頭陳述は許可不要かつ義務とされる点と区別されたい。
よって ア=2、イ=1、ウ=1、エ=2、オ=2。