司法試験予備試験 / 刑法・刑事訴訟法(短答)
2023年 司法試験予備試験 刑法・刑事訴訟法(短答式) 第23問 解説
- 証人尋問
解説
AI 生成この解説は AI が生成したものです。誤りが含まれる可能性があるため、条文・判例などの一次資料を必ず確認のうえ、最終的な判断はご自身で行ってください。
▸問題と選択肢
〔第23問〕(配点:2)
次のアからオまでの各記述は、取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日においては前にした供述と異なる供述をするおそれがあり、かつ、その者の供述が犯罪の証明に欠くことができないと認められるため、検察官が刑事訴訟法第227条に基づき証人尋問を請求する場合に関する記述である。各記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。(解答欄は、[№37])
ア.被疑者の共犯者についても、証人尋問を請求することができる。
イ.第1回公判期日後には証人尋問を請求することができない。
ウ.「異なる供述」とは、供述が、被疑者、被告人に有利に変更される場合だけでなく、不利に変更される場合も含む。
エ.弁護人は、証人尋問が行われる際、その尋問に立ち会う権利を有する。
オ.公訴提起後に証人尋問を請求する場合は、請求先は裁判官ではなく裁判所である。
- 1.アイ
- 2.アオ
- 3.イウ
- 4.ウエ
- 5.エオ正解
正解: 5
刑訴法 227 条 (検察官請求の公判前証人尋問) の要件・効果に関する設問。捜査段階における供述証拠保全制度の趣旨と、刑訴法 226 条〜228 条の条文構造から各肢を判定する。
ア. 正しい。刑訴法 227 条 1 項は対象を「検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者」と定め、共犯者を排除する文言はない。共犯者であっても刑訴法 223 条 1 項に基づく参考人取調べに対して任意供述をしている以上、本条の請求対象となる。なお共同被告人として併合審理されている段階では別途証人適格の問題が生じうるが、本制度は捜査段階の証拠保全であるためその問題は表面化しない。
イ. 正しい。刑訴法 227 条 1 項は「第一回の公判期日前に限り」と時期的限定を条文上明記している。刑訴法 226 条 (出頭・供述拒否時の請求) と並列に、捜査段階の証拠保全という制度趣旨から両条とも独自に時期制限が置かれているもので、第 1 回公判期日後は通常の公判廷における証人尋問 (刑訴法 304 条以下) で対応すべき領域に移る。
ウ. 正しい。刑訴法 227 条 1 項の「異なる供述」は、供述の変動可能性と証明上の不可欠性のみを要件として組み立てられており、変動の方向 (被疑者・被告人に有利か不利か) を限定する文言は条文上ない。したがって有利方向への変更も不利方向への変更もいずれも含まれる。
エ. 誤り。刑訴法 228 条 2 項は「裁判官は、捜査に支障を生ずる虞がないと認めるときは、被告人、被疑者又は弁護人を前項の尋問に立ち会わせる ことができる」と規定し、立会いは裁判官の裁量事項として構成されている。弁護人に立会いの「権利」が当然に保障されているわけではなく、むしろ捜査の密行性との調整から制限されうる。
オ. 誤り。刑訴法 227 条 1 項は「検察官は、裁判官 に…証人尋問を請求することができる」と明記しており、請求先は裁判官である。228 条 1 項が請求を受けた裁判官に裁判所・裁判長と同一の権限を付与しているのも、本制度が捜査段階の証拠保全として裁判官個人の権限で処理されることを前提とした規定である。請求先を「裁判所」とする本肢は条文の文言と正面から矛盾する。
よって誤っているのはエ・オの組合せ。正解は 5。